フィンランド旅行記 vor.4 ~ホテルの朝食と国立公園の散歩~

 

2023.12.30(Sat)

 

この日は10時にガイドさんと待ち合わせをしていたので、それまでに朝ご飯を済ませる必要があった。

 

ウィーンのホテルでの朝ご飯でめちゃくちゃ美味しいブルーチーズに出会ったことは、今でも忘れられない。

今回のホテルの朝ご飯もかなり楽しみにしていた。

そもそもブッフェスタイルが大好き。好きなものを好きなだけお皿に盛れるという、非日常感・・・夢のよう・・・

張り切って朝食会場へ向かった。

そこには、いろんな種類のパン、定番のスクランブルエッグやベーコンなどの洋食から、選びきれないほどのドリンク、そしてフィンランド料理たち。もちろんチーズもチェック。白カビと青カビが1種類ずつだけだったが、まあよしとしよう。

私は年甲斐もなく目を輝かせていたと思う。しつこいようだが、とにかく海外旅行でのホテルの朝ご飯が大好きなのだ。

私は冷静を装いつつも内心はかなり興奮して、なんとか身振りに出ないように気持ちを抑えながら自分のお皿に盛った。「好きなものを好きなだけ」。

満足して席に戻る途中、他の人はどんな風に盛っているのかが気になってチラ見した。

最初に見た人は、パンとチーズだけだった。私は目を疑った。こんなに種類があるのにそれだけ!?もったいないなーと思った。

次に見た人はシリアルとヨーグルトとコーヒー。え?どういうこと?もしや・・・私は薄々気づいてしまったのだ。

次に見た人はフルーツとスムージーだけだった。しかも子どもだった。

みんなちゃんと冷静なのだ。私みたいに興奮していなかった・・・

はい、私のお皿はこれです。

はみ出んばかりの料理たち・・・

そうでもない?いや、舐めないでほしい。上から撮ったのでわかりづらいかもしれないが、高さがかなりある。チーズもこんな塊で持ってきている。

お粥だからお皿の種類変えなきゃね!と自分のなかで誰に聞かせるわけでもない言い訳を考えて二皿持ってきた。

私は自分がもういい大人だということにやっと気づいた。こんなに盛るべきではないのだ。

父は落ち着いていた。一皿に適量を盛っていた。

「ホテルの朝食にそんなに期待している人いないんだよ」と父からとどめを刺された。

しゅんとしたが、この日は責任もって完食した。

 

10時前にロビーに降りて、ガイドさんと待ち合わせをした。

午前中は予定がなかったので、近くにある国立公園を案内してくれることになっていた。

グーグルマップで見て、めちゃめちゃでかい公園があることは知っていた。調べてみると大きさは2,550㎢。ちなみに東京都の大きさが2,194㎢なので東京都よりでかい。

ホテルからほど近く、5分で入口に着いた。

昨日のオーロラキャンプのテントもこんな形してたなあ、と父と話した。

オーロラ小屋があるので、そこを目指して歩くことにした。

目の前に広がる雪景色はどこを切り取っても幻想的だった。

たしかに寒いが、極寒の地で育った私としては、吐く息が白くならない、外を歩くと顔が痛くない冬なんて冬じゃないので、フィンランドの寒さは心地よくさえ思えた。

道中で一番気に入った写真はこれ↑

降る雪は結晶の形がはっきりと見えた。

 

20分くらい歩いたと思う。オーロラ小屋に着いた。

するとガイドさんが、「ちょっと遊びませんか?」とニコニコしていた。

なんだろうと思っていると、ガイドさんがリュックからシャボン玉を取り出した。

「シャボン玉を凍らせたいんです」

シャボン玉を吹くやつと液の入ったボトルが配られ、シャボン玉を凍らせるタイムが始まった。

シャボン玉なんて久しぶりー!と思い、なかなか楽しかった。

シャボン玉を割らないようにそっとつくり、机や柵などの上で自然に凍らせる。

私はセンスはなかったが、父はそういうのに長けているので一生懸命凍らそうと頑張っていた。

凍らせるとこんな感じ。

友達にラインで報告したら、「全力でフィンランドしてるね~」と返信がきた。

小鳥との戯れもした。

温かさと重さを手のひらで感じて可愛かった。

 

一通り遊んだあとはまた来た道を戻り、ホテルの方へと帰った。

この日の午後は大イベントがあるので、それまでは昼食のハンバーガーを食べたり、お土産を見たりした。

 

フィンランド旅行記 vor.3 ~初めてオーロラを見た日〜

 

2023.12.29(Fri)

 

19時半、ホテルのロビーまで下りた。

ガイドさんに見送られ、オプショナルツアーの事務所的なところまで行った。

 

わざわざヘルシンキで乗り換え、サーリセルカまで来た目的は1つ、

オーロラを生で見ること!!

今夜はオプショナルツアーのオーロラキャンプに参加することとなっていた。

 

事務所的なところで、ツアー側の人から何か聞かれた。

何と言っているのかわからず父と顔を見合わせていたら、「どこのオーロラツアーに参加するのか聞いているみたいですよ」と教えてくれた人がいた。

まさか日本語が聞こえると思わなかったので驚きつつ、「ありがとうございます」とお礼をした。バウチャーを確認すると、私たちは「Aurora Camp by the Lake」、湖畔のオーロラキャンプに参加するようだった。 

その日本人グループは、父、母、子2人の4人家族であるようだった。どうやら同じオーロラキャンプに参加するらしい。

 

参加者がバスに乗り込み、今回の目的地、イナリまで出発した。

全員で15人くらいだっただろうか。車内は英語が飛び交い、かなり盛り上がっていたが私はもちろん話に入れず、途中で寝た。

 

「Wake up!」と言う声でびくっと起きた。どうやら着いたので起こされた。

寝ぼけていたからか、バスを降りたときのことはほぼ覚えていない。記憶は展望台のようなところに上ったところからある。

 

ひんやりした空気の中、光も音もなく、私たちツアー客の声だけが響いていた。

私はここで初めて、ムーミンを感じた。

いや、いないけど。でもこれはいてもおかしくない、ムーミン

友達に、写真とともに「景色がムーミンすぎる」とラインをした。

 

ホテルから出発するときにガイドさんから、「今日は雲が厚いので見えるかどうか・・・」と言われていた。

こんなに真っ暗なのに、たしかに星一つ見えなかった。

さっきの家族の子ども、「オーロラ見えた!」とか言って早くこの時間を終わらせようとしていたし、ほどなくして「オーロラつまんない!」と言っていてうけた。

 

展望台から降り、テントの方へと歩いた。

私も口にはしないものの、すでに若干飽きていた。

飽きると寒さが余計身に染みてきた。今回の旅、かなり着込むものを持ってきてはいたが、どうしても手だけは寒さに耐えられなかった。ここは反省点。

誰よりも早くテントに入り、火に当たって温まっていた。

ツアー側の人(←この人何て呼んだらいいのか?)が、「Berry juice?」と聞いてくれた。どうやらベリージュースが振る舞われるらしい!テンション上がった。

ホットのベリージュースなんて飲んだことなかったけど、かなり美味しく感じた。

 

テントのなかではまたもや英語が飛び交い、アウェイ感を感じていた。唯一「Where are you from?」に対して「Japan.」だけ答えられた。

 

人生初の焼マシュマロもした。かなり楽しかった。

さっきの子どもが、マシュマロを刺した串をどうするか悩んでいたようで、お母さんに聞くと「自分で聞いてきてみなさい」と、ツアー側の人に質問するのを促されていた。

え、それはなかなか無茶な・・・と私はじっと見ていたが、お兄ちゃんが少し迷いつつも近づいていった。

そしたらなんと英語で聞くではないか!

まじか!すげー!と私は1人で興奮していた。しかも一発で通じていた。

結果、「This is wood!」と言われていた。木だからこの火で燃やせるよ!とのことらしかった。

お兄ちゃん、「いいの?」と言って戸惑いつつも、火の中に串を投げていた。

なんか私今すごいものを見た・・・英語頑張んなきゃ・・・

 

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雲の隙間から時折月が顔を出すことはあったものの、結局オーロラは見えなかった。

 

テントから出て、イナリをあとにした。

私はかなり眠かった。帰りのバスの記憶もないので多分寝ていた。

ツアー会社の事務所的なところからホテルまで送迎してもらい、その日は終わった。

 

と思った。

 

お風呂で身体を温め、元気を取り戻したところで、ダメ元でホテルのベランダに出てみたのだ。

ガイドさんから「薄いオーロラは肉眼では白くボヤっとしてるから緑に見えなくて、カメラを通すと緑になるんです。迷ったらカメラ向けてみてください」と教えてもらっていた。

なんか遠くのほうが白くボヤっとしているような・・・もやとか霧とかそういうやつかな・・・

なんとなくカメラをかざしてみたら、

薄ーく緑になっているではないかーーー!

これオーロラじゃね?と急いで父を呼んだ。

父と代わりばんこでオーロラ(らしきもの)撮影会を行った。

 

翌日ガイドさんに見せたら、「これオーロラですよー!」とのことだった。

こうして薄くはあるものの、初日でオーロラをカメラに収めることができた。

 

フィンランド旅行記 vol.2 ~サーリセルカに到着~

 

2023.12.29(Fri)

 

飛行機のなかではほぼほぼ寝ていた。

13時間も乗った実感はなかったけれど、腰の痛みが長時間のフライトを物語っていた。

ヘルシンキに到着したのが4時ぐらいだったと思う。

お腹が空いていたので、空港のカフェに入る。

フィンランド着後初のシナモンロール・・・!

台湾のときは1日1タピを目指していたけど(もちろん無理だったけど)

フィンランドでは1日1シナモンロールを目指したい。

たかが空港のシナモンロールだけど、初めての本場のシナモンロールは、おっきくて、めちゃくちゃ美味しく感じた。

 

そこから乗り換えてサーリセルカに向かった。

1時間半くらいあったと思うが全く覚えていない。

 

イヴァロ空港到着。

8時半だけどこの通り真っ暗。

 

ここからサーリセルカまでは、旅行会社を通して予約済みのエアポートバスに乗る。

乗車して出発するかと思いきや、運転手さんから代金を請求された。

え、もう払いました・・・オールレディ!ペイ!と言ったけど、フィンランド語らしき謎の言語でまくしたてられ、バウチャーも見せたけど効果なし。しょうがないから払うことにした。

 

そこから30分くらい、バスに揺られていた。

朝なのに日が昇らず暗ーいなか、ただひたすら雪道を走っていた。

 

気づいたらサーリセルカに着いていた。

今回泊まるホテルにバスが止まり、父と二人で降りた。

ガイドさんが外で待っていてくれた。このガイドさんには後々とってもお世話になる。大手のツアーとかではなく個人旅行なので、とっても手厚くて良かった。

「お疲れ様でした、エアポートバスで代金払っちゃったんですよね?」

話が早い・・・私は代金を払ったのが納得いかなかったもののどうしたらいいかわからなかったので、とりあえず旅行会社にメールを入れていた。それがもう伝わっていた。

自ら間違えて払ったのではなくしつこく請求されて・・・と話したらそれはひどいですねーと同情してくれた。

「あとで現金でお返しします、帰りは絶対払わないでください!」と言われた。

 

そんな一悶着もあったが、ひとまず無事に到着して良かったー。

チェックインまでは時間があったので、荷物をホテルの一角に置いてから、ガイドさんがサーリセルカを案内してくれることになった。

サーリセルカは小さい村なので、30分くらいあれば何となく回ることができた。

オススメの飲食店やお土産屋さんを紹介してもらいながら大体の土地勘を把握できた。

このときはたしか-15℃くらい。寒いけど、ちゃんと防寒すれば大したことなかった。寒さで顔が痛くなるのは我が故郷で慣れていた。

 

「絶対に食べてほしいスープがあって。丘の上なんですが・・・」

「え、今から行きたいです」

「ほんとですか!?じゃ一緒に行きましょー!」

ということで昼食の場所も決まった。

ホテルに戻って一息ついたあと、丘の上行きのバスに乗った。

バスのチケットは5€で、一回買ったらその日は乗り放題というものだった。

 

あたり一面の雪景色。坂道をぐんぐん上って、「カウニスパーの丘」の上に着いた。

サーリセルカのモニュメントがあったので撮影。父と一緒にも撮ってもらった。



早速お店に入り、食事をオーダーする。

「ここのサーモンスープは絶品です・・・!」とガイドさんがワクワクを隠し切れない様子で話してくれたので、サーモンスープは注文することに。

それと、クラウドベリーという、ラップランドでは有名な黄色のベリーのケーキがあることも教えてくれた。

 

ほどなくしてスープが到着。頼んだものがこちら。

めちゃボリューミー!スープは父と1つをシェアすることにしていた。

 

サーリセルカ初の食事、たしかに北欧のサーモンって有名だけど・・・

煮込んだサーモンってぼそぼそしてあんまり好きじゃないんだよなー。

そう思いながら一口食べてみた。

・・・!思わず目を見開いてガイドさんのほうを見た。

「美味しいでしょー?」とガイドさん。

びっくりした!サーモンは柔らかくてほろほろで脂が乗っているけど、スープはあっさりしていて、ディルも効いている。これはめちゃくちゃ美味しいやつー!

無口な父は何も言わないけど、スプーンの進みからして大満足のご様子。

クラウドベリーはプチプチしていて、食感はラズベリーのような感じ。味はラズベリーより酸味が効いていたと思う。

 

併設のお土産屋さんを見て、幸せな満腹状態でお店を出た。

丘を下るバスの時間までまだ余裕があったので、周辺を歩いてみた。

展望台があったけど、あまりにもアナ雪の城すぎた。


丘の上からバスに乗り、再びホテルまで戻った。

チェックインまではスーパーで買い出しをしたり、ホテル内のソファーで休んだりした。

 

フィンランド旅行記 vol.1 ~自宅から空港、出発まで~

 

2023.12.28(Thu)

 

12月は体調を崩していて、日本を発つには一抹の不安があった。

職場の人には「あのときの発熱も、あのときの点滴も、フィンランドに行くためだよ!大丈夫!」と背中を押してもらい、荷造りも当日ギリギリまで行ってなんとか出発当日を迎えた。

 

7年前のウィーンのときは旅行会社との手続きをサボっていて、ダラダラしていたらニューイヤーコンサートのチケットが安い席からどんどん売り切れ、旅行代金がかなーり上がってしまい反省。。。

今回は社会人6年目のプライドを賭け、迅速な手続きを心掛けた。

 

思えば海外旅行は実に4年ぶり。コロナ禍になってからは初めての海外。

海外旅行に必要なものや飛行機の乗り方、心構えまで何もかも忘れていた。

まあ父もいるし大丈夫だろうと、このときは父に全信頼を置いていた。

 

 

22時頃羽田発のチケットにもかかわらず、14時に父からラインが。

「もう着いてしもうた」。いや早すぎるだろー!さすが浪花のせっかち親父・・・

私は18時頃に着く電車で羽田へ行こうとしていたけれど、謎に急かされ予定の2時間前に急遽出発することに。

 

羽田への電車に揺られていたそのとき、ハッと忘れ物に気づいてしまう。

毎日飲んでいる常備薬。鎮痛剤や胃薬やわんさか薬を持ってきたのに、なんでよりにもよってその薬を忘れてしまったのか・・・久々の海外旅行への不穏な幕開けを感じた。

一週間以上その薬を飲まないのはかなり不安ではあったが、まあなんとかなるだろう!と強行突破することを決断した。先に結末を言うと特に大きな問題はなかった。

 

空港にて父と合流。AirTagを設定し、とりあえず出発前に何か食べようと席を立つ。

私はラーメンが食べたかった。恥ずかしながら週に2,3回はラーメンを食べる生活をしていたので、これから一週間も食べられないとなると、名残惜しかった。

しかし父と相談してうどんになった。同じ麵類だしまあいいだろう。

有名なうどん屋のようで、列ができていた。並ぶかどうか迷うところだけれど、なんせ私たちには時間がある。むしろ時間を潰さなければいけない。並ぶことにした。

しかしそこまで待たずに席に案内され、嬉しいような虚しいような複雑な気持ちになった。

メニューを見るとかなりうどんの種類があり、選ぶのに時間がかかった。

私はとにかくラーメンっぽいものが食べたかったので、担々麺みたいなやつにした。麺の太さも細麺を選び、よりラーメンに近づけた。

ほどなくして料理が出てきたが、うどんのボリュームに対し器がめちゃくちゃでっかくて父とクスクス笑った。

申し訳ないがその器のインパクトが大きくて味はよく覚えていない。

 

そこから本屋とかでなんとか時間を潰して、ようやくチェックイン。

そうそうこうやってやるんだったな~となんだか懐かしい感じ。

手荷物検査を通過したあとのことはよく覚えていない。きっと何事もなく飛行機に乗れたのだろう。こうして13時間の空の旅が始まった。