2023.12.29(Fri)
19時半、ホテルのロビーまで下りた。
ガイドさんに見送られ、オプショナルツアーの事務所的なところまで行った。
わざわざヘルシンキで乗り換え、サーリセルカまで来た目的は1つ、
オーロラを生で見ること!!
今夜はオプショナルツアーのオーロラキャンプに参加することとなっていた。
事務所的なところで、ツアー側の人から何か聞かれた。
何と言っているのかわからず父と顔を見合わせていたら、「どこのオーロラツアーに参加するのか聞いているみたいですよ」と教えてくれた人がいた。
まさか日本語が聞こえると思わなかったので驚きつつ、「ありがとうございます」とお礼をした。バウチャーを確認すると、私たちは「Aurora Camp by the Lake」、湖畔のオーロラキャンプに参加するようだった。
その日本人グループは、父、母、子2人の4人家族であるようだった。どうやら同じオーロラキャンプに参加するらしい。
参加者がバスに乗り込み、今回の目的地、イナリまで出発した。
全員で15人くらいだっただろうか。車内は英語が飛び交い、かなり盛り上がっていたが私はもちろん話に入れず、途中で寝た。
「Wake up!」と言う声でびくっと起きた。どうやら着いたので起こされた。
寝ぼけていたからか、バスを降りたときのことはほぼ覚えていない。記憶は展望台のようなところに上ったところからある。
ひんやりした空気の中、光も音もなく、私たちツアー客の声だけが響いていた。
私はここで初めて、ムーミンを感じた。
いや、いないけど。でもこれはいてもおかしくない、ムーミン。
友達に、写真とともに「景色がムーミンすぎる」とラインをした。
ホテルから出発するときにガイドさんから、「今日は雲が厚いので見えるかどうか・・・」と言われていた。
こんなに真っ暗なのに、たしかに星一つ見えなかった。
さっきの家族の子ども、「オーロラ見えた!」とか言って早くこの時間を終わらせようとしていたし、ほどなくして「オーロラつまんない!」と言っていてうけた。
展望台から降り、テントの方へと歩いた。
私も口にはしないものの、すでに若干飽きていた。
飽きると寒さが余計身に染みてきた。今回の旅、かなり着込むものを持ってきてはいたが、どうしても手だけは寒さに耐えられなかった。ここは反省点。
誰よりも早くテントに入り、火に当たって温まっていた。
ツアー側の人(←この人何て呼んだらいいのか?)が、「Berry juice?」と聞いてくれた。どうやらベリージュースが振る舞われるらしい!テンション上がった。
ホットのベリージュースなんて飲んだことなかったけど、かなり美味しく感じた。
テントのなかではまたもや英語が飛び交い、アウェイ感を感じていた。唯一「Where are you from?」に対して「Japan.」だけ答えられた。
人生初の焼マシュマロもした。かなり楽しかった。
さっきの子どもが、マシュマロを刺した串をどうするか悩んでいたようで、お母さんに聞くと「自分で聞いてきてみなさい」と、ツアー側の人に質問するのを促されていた。
え、それはなかなか無茶な・・・と私はじっと見ていたが、お兄ちゃんが少し迷いつつも近づいていった。
そしたらなんと英語で聞くではないか!
まじか!すげー!と私は1人で興奮していた。しかも一発で通じていた。
結果、「This is wood!」と言われていた。木だからこの火で燃やせるよ!とのことらしかった。
お兄ちゃん、「いいの?」と言って戸惑いつつも、火の中に串を投げていた。
なんか私今すごいものを見た・・・英語頑張んなきゃ・・・
雲の隙間から時折月が顔を出すことはあったものの、結局オーロラは見えなかった。
テントから出て、イナリをあとにした。
私はかなり眠かった。帰りのバスの記憶もないので多分寝ていた。
ツアー会社の事務所的なところからホテルまで送迎してもらい、その日は終わった。
と思った。
お風呂で身体を温め、元気を取り戻したところで、ダメ元でホテルのベランダに出てみたのだ。
ガイドさんから「薄いオーロラは肉眼では白くボヤっとしてるから緑に見えなくて、カメラを通すと緑になるんです。迷ったらカメラ向けてみてください」と教えてもらっていた。
なんか遠くのほうが白くボヤっとしているような・・・もやとか霧とかそういうやつかな・・・
なんとなくカメラをかざしてみたら、
薄ーく緑になっているではないかーーー!
これオーロラじゃね?と急いで父を呼んだ。
父と代わりばんこでオーロラ(らしきもの)撮影会を行った。
翌日ガイドさんに見せたら、「これオーロラですよー!」とのことだった。
こうして薄くはあるものの、初日でオーロラをカメラに収めることができた。